東京・秋葉原の無差別殺傷事件から8日で1カ月。犠牲者を悼む献花台は手を合わせる人が絶えない。中止した歩行者天国の再開のめどは立たず、客足は減り、人々は足早になった。路上でパフォーマンスを披露していた人たちからは「場所を失いかねない」と嘆きの声も漏れる。
献花台を毎日の開店前に訪れるという近くの喫茶店主(40)は事件当日の6月8日、ドンという外の音を聞いた。悲鳴が上がり、大勢の人たちが逃げるなかに、ナイフを持つ加藤智大容疑者を見た。とっさに、歩道に置いてあった長さ1.5メートルのモップを手に走ったが、すでに取り押さえられていた。
歩行者天国は73年、秋葉原電気街振興会長だった祖父の発案で始まった。約5年前からパソコン部品店の閉店が相次ぐ一方、アニメやゲームを扱う店が増えた。「街の性格は変わっても、安心して集まれる街にすることが、地元の責任」と話す。
事件は客足にも影響しているようだ。振興会が加盟10店を調べたところ、事件1週間前の来客が前年比1割増だったのに対し、事件1週間後は2割近くも減った。その後徐々に戻りつつあるが、同会の小野一志会長(オノデン社長)は「ゆっくり歩けるホコ天に比べて、お客が足早に歩くようになった。ホコ天を継続しながら街の安全対策はとれるはずだ」と早期再開を訴える。
千代田区によれば、歩行者天国を再開するかは白紙状態。石川雅己区長は「少なくとも四十九日の喪が明ける7月下旬まで再開は難しい」との認識で、警察や区、地元商店街などでこれから議論を重ねる予定だ。
歩行者天国は若者たちの路上パフォーマンスの舞台としても注目を集めていた。会社員の男性(27)は事件後も毎日のように訪れ、スーツケースに詰めたアニメのコスプレ姿に着替える。好きなキャラクターになりきって、名前も知らない仲間に認めてもらえる街が好きだった。
「ホコ天が本当になくなったら、秋葉原じゃない」(渡辺丘、久松弘樹)
asahi.com
ホコ天はあった方が楽しいですよねぇ
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