【ニューデリー栗田慎一】パキスタン政府は11日、インド西部ムンバイでの同時多発テロ事件で、インド側が「実行組織」と名指しした北部カシミールを拠点とするイスラム過激派組織「ラシュカレ・タイバ」のモハマド・サイード最高指導者を自宅軟禁にし、同組織と分派「ジャマト・ダウ」の国内資産の凍結を命じた。ただ「インドから事件に関与したという証拠の提示はない」としており、インド側が証拠を示さなければ軟禁は約3カ月で解除される見通し。
サイード氏はインド政府がパキスタン政府に身柄引き渡しを求めた「容疑者20人」の一人。ただパキスタン政府は「関与が判明しても国内法で裁く」とし、インドへの引き渡しにはあくまで応じない方針だ。
同氏は11日、「我々はムンバイ事件に関与していない」と声明を出し、政府による自宅軟禁や資産凍結についても、裁判所に提訴して法的に対抗する構えを見せた。
パキスタン当局はムンバイ事件後、カシミールを拠点とする過激派勢力のメンバーら50人以上を拘束して調べているが、関与が明らかになったケースはない。一方、インド各紙は情報機関から入手した実行犯の顔写真を掲載するなどし、「実行犯は全員パキスタン人」と報じている。
【ことば】ラシュカレ・タイバ
90年代前半、対インド工作としてパキスタン軍情報機関(ISI)の後押しを受けて設立。主にインド側カシミール地方で、同地方のインドからの分離・独立をめざすテロ活動を行った。01年のインド国会襲撃事件に関与したとされ、米国がテロ組織に指定。翌年にはパキスタンからもテロ組織指定され、一部が社会福祉を行うジャマト・ダウに衣替えした。
毎日新聞
テロなんてやめましょうよ
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